the story so far
Klavier Haus Letters、この頁はブログと言うより、いつもお便りのつもりで綴っていますので、今どきのSNSとはちょっと違います。
こんなことをしています!Now! というホットニュースにはというには程遠く、いつも遅延気味。
ゆっくりと事実や考えをなぞりながら、恥ずかしながら発酵したかのようなタイミングで書くことも多いです。
というわけで、最長のブランクではないかと思っているお手紙をここにしたためます。
最後の雪を見てちょうど一ヶ月後、千鳥教室にバラの一番花、ウーメロ(Umilo) を見まして、それは夜もまた美しく、さらに大輪であるとともに、花びらの複雑な重なりが見る者を虜にしてしまいます。心を骨抜きにされず「キレイですね」程度に看過できれば、その人はさぞかしムダな人生を過ごさずにすむのだろうなぁと、ロスだらけの私は羨ましく思います。
その頃、世の中は桜開花の話題一色でして、しかしながら、今春は発表会の用意で目まぐるしく、やっと出かけましたら、八重桜だけが「もう最後よ」と待っていてくれました。やがて、やっと発表会のプログラムも出来上がり、←このデザインや装丁に膨大な時間を費やします。 但し!どんなに打ち込んでいても、人間、モノラルなことでは体も心も腐る(特に私は)というのと、新苗で取り寄せたバラを季節が良いうちに、作業を済まさねばならず、バラの土作りと鉢へのセット。元気に育て!と祈りをこめ、白のファビュラス!(Fabulous!)と ピンクのケアフリーワンダー(Carefree Wonder)鉢がスタート致しました。(於、新宮中央教室)
一方、千鳥教室では、数年前に移植したカラーが、この二年程爆発的に株を大きくしており、庭の一角を占拠、これも準備整い、花や葉が所狭しと真っ盛りに。 同時にこの近くのモッコウバラも今年も千鳥教室の二階まであがりまして、家の前面が、香る白花で覆われるピークの期間は、ちょっと誇らしい気分なものです。(このモッコウバラについては過去の春に何度となく書き残していますね)
するとさて、つい一週間前に鉢にセットした白のファビュラス!が、早速花をほころばせてくれました。
ごく稀に「好きな雑草」に出会うこともあるものです。それが私にはヒメツルソバでした。この金平糖のような愛らしい草花は、道端で野生化していたものを、ちょっと持ち帰って可愛がっているものです。 一方で、新宮中央教室の白のファビュラス! (Fabulous!)はもう少し開きまして、さらに心を掴まれかけたところに、千鳥教室のウーメロ(Umilo)から も優しい杏色の花びらフリルに魅了されるという幸福。
そこに新宮中央教室のもう一つの新苗、ピンクのケアフリーワンダーが、かわいーい最初の一輪! というわけで、のぼせた心にはアイスクリームで一息♪ これはストロベリーアイスをハンドメイドした時のもの。そして発表会会場へイメージを膨らませるべく、度々足を運び、舞台係の人に質問攻めが始まったのはこの頃よりもう少し前だったでしょうか。
2018年の春のゴールデンウィークは、すべて発表会用意で潰れました。というか、GWという日々が存在してくれて、用意が色々出来たというべきです。今年の発表会は、スタインウェイのコンサートグランドの頭上に、絵画を映し出します。そのステージテストとか…。 この間、プライベートでは、たった一人と会い、 -かつての生徒さんが人生節目に連絡をとってくれるということは、私が最悪な接し方をしていなかったと信じ得る証と思え、大変に有り難いこと- その彼女と日本酒を愉しみ夕食を共に出来た、それだけが、唯一の余暇でありました。
そして千鳥教室に、白万重のクレマチスが咲き、新宮中央教室では、ピンクのケアフリーワンダーが、レッスン室の花瓶に飾られる中、とうとう2018年の発表会の日が訪れました。 まだ新しいなみきホールは、最大で800名入る規模のホールで、一教室にとっては「大・大・超特大ステージ」でした。 そしてそれは私としては、ただ、小さなお子様から順番通りに演奏して、大きな生徒さんで終わりという、よくある月並みな会にするつもりは毛頭なく、大切に大切に様々な企画を同時進行で温め、天塩にかけた内容のその発表の日でした。 実際の生徒さんの演奏も良かったのではないでしょうか。及第点と申しておきましょう。
私には遅れ馳せのGWのような、会が終わった翌週末、その日、私の姿は天ヶ瀬のバラ園などにありまして、たっぷりと息吹を頂いてきました。 と、友人の横浜元町からのお土産を○○年ぶり!に…。 噛み締めた、もう戻ることのないかつての日々、美味しくも感傷に引き込まれるメランコリーな味のキクヤのラムボールでした。 そしてピークを迎えた千鳥の玄関のバラ、ウーメロの花々。
そして梅雨に入り、今に至るといった感じです。春が盛りのバラ達は静かになり、短く刈られた枝はまた少しずつ次の方向を模索しつつあります。
そういう意味では、私も、教室の生徒さんも同じです! 今まで長~いこと手がけた発表曲から離れ、日常の練習、テクニックもさらなる知識も増して行くべく、再出発です。そこは指導者も頭の使いどころで、この愛すべき、しかしそれにしても忙しすぎる子どもたちから、どうやって最大限のものを引き出すか考える責任者ですものね。
ここでもう一旦、お家で応援下さっている親も含め、みんなで、「よろしくおねがいします!」と、互いを認め、心から思い合うあたたかな関係を築きたい気持ちです。
クラヴィアハウスは、ピアノを学びたいという以上に、人として相互の和を大切にできる方々の為の音楽教室です。